凪の陸線

いつもご覧いただきましてありがとうございます。当ブログには
"考察"というカテゴリがありまして、文字通り、今までの経験、
知識から釣りに関することを深く掘り下げていこうというもので、
当初はこれを充実させていこうと思っていたものです。しかし、
まあ何と言いますか、なかなか予定通りとはいかないもので、
最近はほぼほったらかしの状態となり…

前置きが長くなりましたが、これではいけないと思ったとか？
思ってないとか？とにかく今回は、ルアーの着水音について
ちょっとじっくり掘り下げてみます。


--------------------------------------

まず、見えている魚がいるとして、拳ぐらいの石をその魚めが
けて投げつけるとどうなるか？

答えは簡単ですね。ドボーン！という激しい音に驚いて、魚は
逃げてしまうでしょう。一方、１ｃｍに満たない小石をポロと落
とすと、どこからともなく魚が寄ってきてパクっと口に入れて、
モグモグペッ…と吐き出すなんてこともあるかもしれません。

大きすぎる音は魚にプレッシャーを与える一方、音をきっかけ
に魚が寄ってくることもあります。ルアーでも同様に、ボーっと
浮いている魚に対して直接ルアーを打ち込んでしまうと、驚か
せ逃げてしまうこともありますが、小さいルアーやノーシンカー
等の軽いルアーですと直撃しても驚かすことが少なく口を使っ
てくれる場合があったり、音を聞きつけて魚が寄ってきたりし
ます。



また、音というのは相対的なものでもあります。無風、ベタ凪
の静かな水面の場合と、風によって水面が波立っている場合
とでは、同じルアーの着水でもまったく違うものとなります。
交通量の多い道路の脇で大きな声を出してしゃべっていても、
誰の迷惑にもなりませんが、静かな電車内で大きな声を出し
ていたら迷惑ですからね。

荒れた水面では、プレッシャーがかからないため魚を驚かせる
という可能性は減る一方、魚に見つけてもらえない可能性は
逆に増えるというわけです。着水地点からの距離も同様です。
大きな音は遠くから魚を呼ぶ可能性がある一方、近くの魚を
驚かし逃がしてしまう可能性もあります。

ルアーのアクションでも同じことが言えそうです。強い波動、
強い音（ラトル等）を出せるルアーは魚に見つけてもらいやすい
一方で、魚をスレさせるのも早いです。ノーシンカー等、静かに
釣れるルアーはその逆となります。



しかし、既にプレッシャーがかかっているフィールドにおいては、
こんなこともありました。

たくさんの魚が見えている漁港で、ルアーを投げると音の大きさ
に関係なく、着水と同時に魚が逃げていく。しばらくすると魚は
戻ってくるものの、投げると逃げる。

場合によっては、ルアーが着水する前に逃げるなんてことも。
（空中のルアーを見ているか、ルアーを投げる姿にスレている。）
こんな時はルアーを遠くに着水させ、近くに寄せてくるか…
あるいはルアーを水中にとどめておいて、魚が戻ってくるのを
待つか…どちらにせよ釣るのは大変ですね。



ルアーの着水音は基本的に、ルアーの大きさと重さ（比重）で
決まりますが、キャスト時に少し気をつけるこで、ある程度は
コントロールできます。

ルアーをラインフリーのまま着水させると、ルアーは斜め後方
に勢いよく着水します。



この着水方法では、水面との衝撃が大きくなり、着水音は
大きくなります。

着水直前にブレーキをかけてやると、ルアー姿勢が安定すると
共に、後方へのエネルギーがなくなり、衝撃が小さくなります。
姿勢が安定することで、ルアーが腹打ちするような着水となる
ことも衝撃を和らげてくれます。（"ペタン"という感じに着水）



この方法はライナー性のキャストをすることで、さらに音を小さく
できます。魚にプレッシャーを与えたくない場合は有効な方法と
なります。ここぞというポイントでは、最初の３投ぐらいは着水音
にも気を使うと…釣れる魚が増えてくれるかもしれませんよ。

--------------------------------------


というわけで、ルアーの着水音についてあれこれと書きました。
何かヒントになることが見つかれば幸いです。